プロダクションノート 7
ハロープロジェクトヴァージョンについて

開発の経緯

　「天空のレストラン」のオリジナル版では、「ギャルソン」のキャラクターとして「歴史上の有名人たち」を起用しているが、これはEPSODE 4でも触れた通り当初のアイデアとは異なる。

　したがって「別の人選ならまた別の面白さが出てくる可能性が大きい部分」であることが意識されていたパートであり、それが今回「ハロープロジェクトヴァージョン」というかたちで実を結ぶこととなった。この企画の実現に奔走、ご協力いただいた関係者各位にはこの場を借りてあらためて感謝の意を表したい。

　ハロープロジェクトヴァージョンの開発が決定したのは、オリジナル版の開発が佳境に入った時期と重なっており、「オリジナル版を発売した数ヶ月後にハロプロ版を発売」という販売スケジュールも、もともとセットで計画されていた。
　ただし実際の開発作業は並行して行うのではなく、まずはオリジナル版の開発に集中し、それが完了した直後の2000年秋から本格化した。
　まさにその作業進行中にオリジナル版が発売され、各方面から高い評価を得たことが大いに励みになったことは言うまでもない。

「罰金マス」と「クイズマス」

　「ハロープロジェクトヴァージョン」には、プレイヤーがそこに止まるとハロープロジェクトのメンバーに関係のあるクイズが出題される「クイズマス」がある。クイズに正解すればMPが３〜７ポイントもらえるが、間違えれば「全員、連帯責任で罰金300G」というルールになっている。
　これと似たイベントマスは、オリジナル版では「罰金マス」と呼ばれている。こちらはクイズの出題はなく、「誰かが停止するとプレイヤー全員からなぜか一律300Gが徴収される」という場所である。

　……と、並べて書けばピンとくる人も多いだろう。
　そう、オリジナル版の「罰金マス」は、将来ハロプロ版で「クイズマス」として使う予定で考案されたものだが、オリジナル版ではクイズを出題する必然性が薄いため、罰金だけ徴収することになっていたのである。

　……と書くともっともらしいが、ごめんなさい、今のは真っ赤なウソです。

　まだ「天空のレストラン」をゲーム盤上でテストプレイしていた初期には、マップのデザイン上「このへんにイベント系のマスを入れよう」ということだけが決まって、実際にどんなイベントが起きるかは決まっていなかった時期があった。
　とはいえ何も起きないのではつまらないため、暫定的に「イベントマスにとまったら300Gの罰金を徴収」というルールが定められた。
　で、その状態でやっているうちに「これはこれでそのまま使っても面白いじゃん」ということになり、(異論もあったのだが)結局そのまま残った……というのが罰金マス誕生のいきさつだ。

　その罰金マスをクイズに転用しようというアイデアは、オリジナル版の開発完了後、ハロプロ版の追加要素をあらためて検討した際にごく自然に出てきたものである。

　いまから考えれば、もしオリジナル版に「罰金マス」がなかったら、クイズという新要素をこれだけすんなりゲームの中にはめこむことは難しかったはずで、いやはや、やっぱり罰金マス作っといてよかったネ、というのがスタッフ一同の偽らざる感想である。

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2001/3/2, 3/16

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