●ワンタッチで他ソフトに切替え可能……タスク・マネージャ

　さて、新たにアプリケーションを起動するのにはプログラム・マネージャやファイル・マネージャが活用できるわけですが、では、すでに起動中の複数のアプリケーションの中から、使いたいアプリケーションを選び出すにはどうしたらよいのでしょうか。
　画面のどこかに、そのウィンドウの一部でも見えているなら話は簡単です。そこをマウスで“クリック”してやることで、すぐさまそのアプリケーションが「一番手前」にひっぱり出され、「現在活動中のアプリケーション」ということになります。デスクにうず高く重なった書類の山の中から、必要な書類を下の方からひっぱり出してくるような感覚ですね。
　では、手前にあるアプリケーションのウィンドウが大きすぎて、下にある別のウィンドウが完全に隠れてしまっている場合はどうしたらよいのでしょうか。
　この場合には「 GRPH+TAB 」のキー操作が便利です。このキーを 1 回押すごとに現在起動中のアプリケーションが次々に「手前に」出現しますので、完全に他のウィンドウに隠されていたアプリケーションも呼び戻してくることができます。
　さてしかし、 3 つ、 4 つぐらいならいいけれど、 5 つ 6 つ、あるいは 10 個以上のアプリケーションが起動中だったとしたら、 1 つずつ渡り歩くのはまだるっこしい話。だいいち、それだけたくさんアプリケーションを起動してしまうと、どんなアプリケーションが動作中なのかわからなくなってしまう場合もありそうです。
　物理的な「机上」とまったく同様、「電子のデスクトップ」も、うっかりすると、ずいぶん乱雑な状態になってしまうのです。筆者の場合も……うーむ、あんまり恥をさらすのはやめておこっと。
　しかしご安心ください。Windows には、デスクトップの交通整理係の役割をもった「タスク・マネージャー」というプログラムもちゃんと用意されています。
　このプログラムは「オンラインヘルプ」などと同様、いちいちプログラム・マネージャーなどから起動する必要がなく、いつでも次の 3 つのどちらかの方法で呼び出すことができます。

• 各ウィンドウ左上の「コントロール・メニュー」から「タスク・リスト」を選択する。
• 上記の用途に割り当てられているショートカット・キー「 Ctrl+Esc 」を押す。
• どのアプリケーションのウィンドウも表示されていない空間(デスクトップ)にマウスポインタを持っていって、ダブルクリックする。

　これによって「タスク・マネージャー」が呼び出され、現在動作中のアプリケーションの一覧がリストされますので、カーソルかマウスでどれか 1 つのアプリケーションを選び、次のどちらかの操作を行なうことができます。

• このアプリケーションを一番手前に持ってくる。(切り換え)
• 終了させる。(タスク終了)

　また、ごちゃごちゃになってしまった画面全体を整理するための機能も、次の 3 つが用意されています。

• ・オープンしているウィンドウの大きさをすべて統一し、表示位置を調整して整列させ、表題部分が一覧できるようにする。(カスケード表示)
• オープンしているウィンドウすべてを、画面全体にすきまなく配分する。(タイル表示)
• アイコン化されているアプリケーションを、画面の左下の探し出しやすい位置に整列させる(アイコン再配置)。

　ホンモノの机の上で同じことをやろうとしたらさぞかし時間がかかることでしょうが、 Windows 上では一瞬で机上のリフレッシュが完了し、心も新たに作業を続けることができる、というわけです。特に「タイル表示」は、複数のアプリケーションの画面を見比べながら作業をするときには大変に便利な機能です。
　ちなみにこの「タスク・マネージャー」は DOS アプリケーションをフルスクリーンで実行している最中にも、 Ctrl+Esc で呼び出すことができます。

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